【薄毛は遺伝する?】脱毛症の種類とその原因

脱毛症のあれこれ

人間の髪の毛は、生えては抜け、次が生まれるという「ヘアサイクル」を繰り返しています。髪が抜けるというのは当たり前のこと。
しかし、生える髪の毛よりも抜ける髪の毛の方が多くなり、薄毛になってしまう状態を、「脱毛症」と呼びます。
お医者さんに診断してもらうと診断名がつきますが、脱毛症のなかでも種類はさまざまです。

今回は脱毛症の種類と特徴について、ご説明いたします。

薄毛は遺伝によるもの?

「自分の親は髪の毛が薄いから、自分もそうなるんだ」
と思っている方は多いです。

実際はどうなのかと言うと、実は薄毛を引き起こす原因について現段階で解明されているのは、ごく一部です。
解明されている範囲で言うならば、薄毛に関する遺伝子は確かに存在する。しかしそれが全てではない。というのが答えになります。
というのも、この「脱毛症に関する遺伝子」の存在も、分かっているのは後ほどご紹介する「男性型脱毛症」に関するものだけで、そのほかの脱毛症や女性の脱毛症については、現在の科学では遺伝との関係性を否定も肯定もできません。

薄毛・脱毛症というのは身近なことのようで、まだまだ未知数の存在なんですね。

脱毛症の種類

①男性型脱毛症(AGA)

先ほど出てきた、遺伝が関係しているということが解明されている脱毛症です。
皮脂腺や前頭部、頭頂部に発生する還元酵素「5αリダクターゼ」と男性ホルモンが結合すると、「ジヒドロテストステロン」という悪玉男性ホルモンに変化します。
このジヒドロテストステロンが髪の毛の毛乳頭を攻撃し、髪が成長するために必要な毛母細胞の細胞分裂を抑制してしまいます。人間の髪の毛は、成長してから抜けるまでの「ヘアサイクル」を通常1000~2000日かけて1周しますが、AGAを発症すると成長期が短くなり、十分に伸びる前に抜け落ちて、薄毛になっていきます。
頭頂部から薄くなる、生え際から後退していくなど、さまざまなパターンがあります。

遺伝的な要因として、ジヒドロテストステロンの影響を受けやすいか受けにくいか、受容体の感度の問題があります。感度が良ければAGAを発症しやすくなります。
男性は、母親のXの染色体と父親のYの染色体を引継ぎ生まれますが、感度に関する情報はXの染色体に含まれます。そのため、母方の祖父が薄毛の場合は2分の1の確率で、自分もジヒドロテストステロンの影響を受けやすいと考えられますが、絶対ではありません。
ジヒドロテストステロンを作り出す5αリダクターゼは、活性酸素の発生により分泌されやすくなりますので、ストレスや添加物などに気を付け、なるべく活性酸素を発生させない生活習慣を心がけることが薄毛対策になります。

AGAと遺伝の関係性については、こちらの動画で詳しく解説しておりますので気になる方はご覧くださいね。※クリックでYouTubeが開きます

②女性男性型脱毛症(FAGA)

女性も、量は少ないですが男性ホルモンを持っています。
女性ホルモン(エストロゲン)の働きによって男性ホルモンが影響を及ぼすのを防いでいますが、加齢や自律神経の乱れなどが原因で女性ホルモンの分泌が少なくなると、その分男性ホルモンが優位になり、薄毛に繋がります。

③びまん性脱毛症

女性の薄毛の多くが、これにあたります。
びまん性とは、「全体的に広がっている」という意味。
男性型脱毛症とは違い、どこかが局所的に薄かったり、徐々に後退していくといった症状ではなく、全体的に髪の毛の密度が低下していきます。

FAGAも薄毛症状としては「びまん性」ですが、FAGAが女性ホルモン低下によるものを指すのに対し、びまん性脱毛症は外部からの刺激や、髪の栄養不足などが原因となります。
女性は特に、ヘアケア材を見直し頭皮環境を正常に保つこと、健康的な食事や運動を取り入れ血行改善することを心がけましょう。

④その他の脱毛症

◎円形脱毛症
頭皮に硬貨程度の大きさで抜毛が起きる脱毛症です。
自己免疫疾患の一つであるという説が有力で、自分の免疫細胞が毛根を異物と判断し、攻撃してしまうことにより起きるとされています。
また、精神的ストレスにより血管が収縮し、頭皮の血流を悪化させることで発症するとも言われています。
重症化すると複数個所にみられたり、頭皮全体に広がるケースもあります。

◎牽引型脱毛症
髪の毛をきつく結ぶなどして習慣的に引っ張られることで抜けて、生え際が薄くなる症状です。

◎抜毛症
髪の毛に限らず、自分で無意識に体毛を抜いてしまう、精神障害の一つです。

遺伝が全て、
じゃないからこそ

薄毛の原因は、まだまだ分からない部分も多いとお伝えしました。
だからこそ注目してほしいのは「遺伝が全てではない」ということ。
薄毛の要因には遺伝的要因のほかに、環境的要因があるとされています。
つまり、生活習慣です。
前者はよくわかっていないし、自分でどうすることもできません。ですが、生活習慣ならばコントロールできます。
だから薄毛に悩まれたら生活習慣を見直すことが大事なのです。

意識するべきは、
①血流を良くする
・自律神経の働きを正常に保つ
・基礎体温を高める(目標36.5~37.0度)
・筋肉をつける

②頭皮環境を清潔に保つ
・ヘアケア材の見直し、正しい洗髪で頭皮のバリア機能の正常性を保つ

いつもお伝えしているこの2つを意識するだけで、髪の毛が元気になっていきます。

記事監修:
スーパースカルプ藤沢駅南口店 所長
発毛技能士 杉山巨樹
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