最近は飲食店やさまざまなアミューズメント施設で喫煙できず、喫煙者の皆さんにはとても過ごしにくい世の中になってしまったのではないでしょうか?
興味ないとは思いますが、このコラムを書いている私も以前は一般的に言われる重度のヘビースモーカーでした。
イライラするときに吸ったり、時間つぶしに吸ったり、食事した後の1服は最高と思ったり。
今、このコラムを読んでくださっている方で、もしかして喫煙しながら読んで頂いてかもしれません。
喫煙することでストレスの緩和ができると思ってらっしゃる方も少なくないと思います。
それと同等に身体に悪いと認識されている方も多数いらっしゃると思います。
「タバコは百害あって一利なし」
この言葉、どの禁煙本やネットで禁煙について調べても出できますよね?
本当かなってお思いの方もいらっしゃるかも知れませんが、本当の話です。
喫煙してない方もニコチンとタールという名称はご存じだと思います。
喫煙される方のお部屋や職場の壁などが黄色く汚れているのって見たことあると思いますが、あの汚れや臭いの原因がタールと呼ばれる物質で、いわゆるタバコのヤニのことです。
植物性樹脂のタールはタバコの煙に含まれる有害物質で、燃焼すると大量に発生します。
ヘビースモーカーの方の歯が黄色くなってしまっているのも、タールが原因です。
しかも、肺も真っ黒にしてしまいます。肺にとても悪影響を及ぼしているのが色を聞いただけでお分かりになると思います。
今、加熱式タバコって老若男女問わず大流行ですよね。
普通のタバコよりタールの量が9割以上減なのも人気の秘密だと思います。
ここまで話すとタールがどれくらい悪いものなのかは少しお判りいただけたと思います。
ここからが本題です。
ニコチンが自律神経に悪影響を及ぼすことを皆さんはご存じですか?
なぜニコチンは悪影響?
自律神経は私たちの意思とは関係なく、24時間休みなく体の機能を維持するために働き続けています。
自律神経は交感神経と副交感神経の2つから成り立っています。
簡単に説明すれば交感神経は車で言うアクセル、副交感神経はブレーキという役割です。
この2つの神経が交互に働くことによってバランスの取れた生活を送れるのです。
交感神経が優位になると血管が収縮し、心拍数と血圧を上昇させます。
心と身体が興奮状態になります。
緊張した時に手が汗ばんだりドキドキしたりするのは交感神経が優位になった証拠です。
逆に、副交感神経が優位になると血管が緩み、心拍数と血圧が低下していきます。
お昼ご飯を食べた後に眠くなる経験がある方もいると思いますが、あれこそ副交感神経が優位になった証拠です。
通常、日中は交感神経が夜は副交感神経が優位になるということです。
ストレスを感じると交感神経は優位になります。
イライラやストレスを感じた時にタバコを吸って緩和させようとすると…
タバコに含まれるニコチンが交感神経を刺激し、心拍数と血圧上昇、血管の収縮させることにつながります。
それによって、血流が滞って血液がドロドロになり、内臓の動きが低下して生活習慣病を引き起こす原因になります。
交感神経が過剰に優位になるので、交感神経と副交感神経のバランスが乱れてしまい自律神経に影響を及ぼしてしまうのです。
ニコチン依存症という言葉はみなさんご存じですよね。
ニコチンの影響で快楽にかかわる脳内神経伝達物質であるドーパミンが大量に放出され、強い快感が得られ、リラックスモードになった気分になります。
この気分が忘れられず、喫煙を繰り返しのちにやめられなくなり、タバコに依存しニコチン依存症となります。
タバコはリラックスモードになるために吸うのではなく、ニコチン切れという状態で脳が欲しがっているのです。吸えないことが更にストレスの原因を増大させているように感じます。
【禁煙で健康な髪の毛を】
今回は喫煙者の方に嫌なお話だったかもしれません。
しかし、禁煙することで自律神経のバランスを保つことができます。
ニコチンは血管を収縮させることで、血管を細くし血流を悪くしてしまいます。
その結果、頭皮や髪に充分な血液や栄養分が行かなくなり、薄毛や抜け毛を進行させてしまいます。
禁煙することで最初はストレスを感じるかもしれません。
しかし、禁煙することで身体の中も外も健康にできると考えてみてはどうでしょう?
私たちの髪、身体にとってタバコは「百害あって一利なし」なのです。
薄毛、抜け毛にお悩みで喫煙している方々。
コラムをお読みいただいた事をきっかけにスパッと禁煙してみませんか?
もちろん、禁煙だけで薄毛や抜け毛が改善されるわけではありません。
禁煙もその中のとても大切な改善策のひとつなのです。
きれいで健康な髪と過ごすための第一歩になってくれたらうれしいです。