ゴマはなぜ体にいい?
4月某日。スタッフ玉野との会話。
お昼ご飯のお供に出てきたゴマ。そこでなんとなく振ってみたゴマの話題。
「ゴマって体にいいんですよね?」
それに対して返ってきたのは、衝撃の事実です。
体にいいですよ!
でも、炒りゴマをそのまま食べても意味がないって、知ってました??
えええ~~~そうなんですか!
とビックリ。皆さんご存じでしたか?
私は知らずに、ゴマ=体に良い。だからとりあえずゴマを振りかけておけば間違いない、と思っていました。
実はそうではなく、栄養を摂るための正しい食べ方があったんです。
そもそもゴマは体にいい、という話はよく聞きますが、「なんで」体にいいのでしょうか。
炒りゴマの成分表を見てみましょう。
このゴマは1袋90g入りです。
○エネルギー…539kcal
○タンパク質…18g
○脂質…49g(飽和脂肪酸7g)
○炭水化物…17g(糖質5g/食物繊維11g)
となっています。90gあたり脂質49gですから、ゴマの半分は脂質でできているということがわかります。
でもこの脂質、主にリノール酸とオレイン酸と呼ばれる「必須脂肪酸(体内で生成できず、食物から摂る必要がある脂質)」で、コレステロールを下げたり、動脈硬化などの生活習慣病を防ぐ、血液をサラサラにしてくれる働きのある脂質なんです。
摂りすぎは禁物ですが、体にとって良い働きをしてくれる良質な脂質を摂ることができます。
そのほか、タンパク質やミネラル、ビタミン、炭水化物に食物繊維と、大事な栄養素がたくさん含まれています。
特に、ビタミンのなかでも「ビタミンE」が豊富に含まれます。ビタミンEは若返りのビタミン。抗酸化に優れた成分なのです。
これだけでもなかなかすごい気がしますが、一番すごいのはゴマの構成成分のうち1%を占める、「ゴマリグナン」という成分。さらに細分化すると、ゴマリグナンはセサミンをはじめとするいくつかの成分で構成されています。
なんと、ゴマにしかないスペシャルな成分です。コレステロール値を下げたり血圧上昇を抑えたりという効果のほか、非常に強い抗酸化力を持ち、ビタミンEの働きをサポートしてくれます。
ゴマは、この時期たくさん摂っておきたい抗酸化食品の1つなんですね。
ゴマの正しい食べ方
知っていますか?
栄養があるのは、殻の中なんです。
嚙み砕けば中の栄養を摂れるけど、ゴマは小さくて噛み砕けないから、そのまま消化されちゃうんですよね。
なるほど確かに。いくらゴマをかけたところで、食べるときはそのまま飲み込んでしまいます。
せっかくのゴマの恩恵を受けるなら、大事なのは食べ方です。
ゴマは、すりゴマにしたり、捻りゴマにしたりして食べるといいですよ!
こうすることで、中身の栄養素がむき出しになるのでしっかりと吸収することができるのだそうです。
理屈が分かればその通りだなと納得です。
ただ、最初からすってあるゴマを買ってきても、酸化してしまっていて効果が得られないので、「食べる直前」でするのがポイントです!
ゴマは確かに体にいい食べ物です。
いいですが、ちゃんと知識がないといいものを生かしきれないままになってしまいます。
そういえば、
この食べ物には○○という栄養素が入っている
健康のために○○を摂りましょう
という情報が溢れかえっていますが、その先の「なぜ」「どうやって」「どんな」みたいな、一歩先の理屈を深く考える機会はあまりなかったような気がします。
ゴマの話以外にも、例えば「ビタミンCが豊富な野菜を摂りましょう!」と言われて、ビタミンC目当てに野菜を色々調理して摂ってみたはいいものの、後から「実は火を入れたらビタミンCが壊れるから意味ないよ!」というような補足情報を知ったり。
ビタミンCが熱に弱いのは今や周知の事実かもしれませんが、栄養に関する「実は知らないこと」は多いのではないでしょうか。
本当に健康を大切にしている人は、こだわり方の格が違います。
なんとなくこれは体に良い、ではなく、どうして体にいいのか、どうやったらそれを生かせるのか、よく学び考えて食材を味わうことが大切なんですね。
皆さん、紫外線の降り注ぐこれからの季節、せっせとゴマをすって、抗酸化に努めましょう!