髪とかかわりの深い
生命エネルギー「腎」
こんにちは!
スーパースカルプ藤沢駅南口店の高橋です。
東洋医学では「髪は血の余り」という表現があるということを前回お伝えしました。
栄養が血とともに隅々までいきわたり、その余りが髪の毛になるという考え方です。だから、しっかりと栄養を取って健康な体を維持しなければ健康な髪の毛は生えてこないんだよ、ということでした。
今回はもうひとつ、髪と身体の関係にまつわるお話。
「髪は腎(ジン)の華」という言葉をご紹介します。
腎…うーん、聞きなれない言葉ですよね。
「腎」とは腎臓、膀胱、子宮、卵巣といった下半身の臓器のことを呼び、生命エネルギーそのもののことを意味します。腎精ともよばれます。
東洋医学において、腎は生涯の成長、発育、生殖を左右する重要なもの。成長期の発育、大人になってからも骨や歯、生理をはじめとする生殖機能の維持などに大きく影響を与えるものだと考えられています。
女性は14歳で腎の気が満ちることによって月経(生理)が始まり、35歳からやつれ始め、49歳で腎の気が衰え閉経を迎えると表されることもあるほど、腎の働きが私たちの成長から老いまでに密接にかかわっているのです。
「髪は腎の華」とは、髪=腎の働きの状態を表すバロメーターであるというような意味。
腎が健やかであれば髪の毛も健やかに。腎が不健康であれば髪の毛にもトラブルが起きるということを指しているのです。
腎を健やかに!
これは髪の毛にとってとても大事なキーワード。
今回は、腎の働きと、腎を健康にする方法について、ご紹介します。
腎の悪化が老化を招く
腎の状態が悪いと、何が起きるのでしょうか。
腎は成長、発育、生殖に関する働きをしていますから、状態が悪いと様々な器官において「老い」や「衰え」が生じてきます。
髪の毛でいうならば、腎が足りていれば髪もツヤツヤ黒々としており、量もたっぷり。逆に足りなければ薄くなり、細くツヤがない、白髪が増える、抜けやすくなるなどの変化が起こります。
生殖器や排せつにも関係があるため、生殖機能異常や夜中に目が覚めてトイレに行く(頻尿)といったものも腎のエネルギー不足のサインです。
その他、骨がもろくなる、腰が曲がる、目がかすむなどの老化現象は腎の衰えといえます。
聴力低下、足腰にまで影響が出ることもあります。「腎は耳に開竅(かいきょう)する」と言われ、意外ですがエネルギー不足が耳の不調に反映されやすいのです。
女性は特に骨や皮膚のトラブルが起きやすいと言われますから、美容と健康のためにも、腎を労わることが大切なのです。
腎を労わり、働きをできる限り衰えさせないよう努力することで、老化もゆるやかになり、アンチエイジングにもつながります。
髪は健康のバロメーター
自分の体の声を聴きましょう!
腎のエネルギーというのは、どこから生まれるのでしょう?
腎のエネルギーはいわば生命力。生まれたときに授かり、加齢とともに徐々に失われていきます。
しかし、腎の衰えを「年を取るから仕方ない」とあきらめるのではなく、温存するための生活習慣を意識することはできます。
まずはきちんと睡眠をとり、心身の過度な疲労を避けること。
そしてストレッチや軽いウォーキングなど、適度な運動を取り入れましょう。
腹式呼吸もおすすめです。呼吸をメインで担うのは肺ですが、腎もそのサポートをしています。
腹式呼吸をすることで、そのサポート機能を強化し、調子を上げることができます。
毎日1分でもいいので、ゆっくり腹式呼吸する時間を作ると身体の温まりやすさが変わり、すみずみまで腎のエネルギーがいきわたります。
食べ物でも腎の不足を補うことができます。
【腎に良い食べ物】
黒ゴマ、黒豆、鶏レバー、栗、のり、昆布、あさり、しじみ、牡蠣、山芋、なめこ、もずく、ブドウ、くるみ、ラム肉、えび、八角、松の実、オイスターソースなど。
何事にも通じることですが、不摂生や運動不足、乱れた生活というのは健康状態を悪化させます。
生活を正すというのは、一見薄毛改善まで遠回りのように感じるかもしれませんが、この度ご紹介した「髪は腎の華」「髪は血の余り」といった言葉にもあるように、体全体の状態を高めることで、髪にも自然とその効果が巡ってくるようになるのです。
逆に、髪の調子が悪くなってきたと感じたら、それは腎の状態が悪くなってきているのかもしれません。
ぜひ自分の体の声を聴き、改善するところから薄毛対策を始めてみてくださいね。
ずっと若々しく健康で腎のエネルギーに満ち溢れた体、そしてつややかな髪でいるために、運動と食事でうまく腎を補っていきましょう!